恋に死ぬなら。


「それもまた然り」?
そんなのはナンセンス。愚の骨頂さ。
君もそう思うだろ?


**


セブルスはシリウスが好きだけれど、シリウスはセブルスが大嫌いです。
けれど悪戯心で何度か抱いてしまって、その間にリーマス(恋人)の名前を呼んで傷つけています。


リーマスはシリウスと両思いで恋人だけれど、スネイプがどんな酷いことをされているかも知っています。
しかもスネイプを嫌いになれなくて、その強さに憧れているから、彼に対してとても引け目を感じています。


セブルスはリーマスを羨ましいと思うけれど、嫉妬しているから睨み付けたりして、ますます関係は悪化。
客観的に見たらリーマスの勝ちです。セブルスが怒って逆上しても、リーマスには彼の弱味がわかるから。


ジェームズはずっとセブルスが好き。ずっとずっと恋しています。
セブルスが、親友のシリウスを好きなのも知っています。お互い勝ち目の無い恋だね、惨めだね、って言うような。
王様じゃないのです。
セブルスに言います。もうやめなよと。君が傷つくだけだから。もう僕を好きになってもいいんじゃないかな、と。
セブルスはジェームズが嫌いなのに。
ジェームズはシリウスの親友。とても近い存在です。セブルスの、これも嫉妬かもしれません。
二人はもしかしたら段々、近くなっていくかもしれない。愛情が結ばれるかもしれない。ジェームズにとってはそんな希望があるだけに、余計に辛い恋なのです。


ジェームズとリーマスは、お互いいたわりあっている感じです。
傷の舐めあいのようでいて、ちょっと違います。二人とも、苦い味を知っている。
リーマスは、セブルスがジェームズを好きになればいいと思っています。自分のためだけじゃなくて、セブルスのためにも。
ジェームズはリーマスに何も望みはしない。セブを追い詰めるのは彼の恋人だけど、彼じゃないということをわかっているから。




そんな感じのお話です。





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